北海道コンサドーレ札幌がアウェーで川崎フロンターレと引き分け、20年以来3季ぶりの9戦未勝利となった。

18年就任のペトロビッチ監督(65)体制ワーストタイ。前半27分、MFスパチョーク(25)がFKからのこぼれ球を押し込み先制し、同35分、MF駒井善成(31)が2点目を追加。だが後半8分、DF岡村大八(26)がレッドカードによる一発退場となり、数的不利が響いて追いつかれた。1人少ない状況で勝ち点1を死守はしたが、ペトロビッチ監督は「今日のゲームはレフェリーの判定が試合の展開を大きく左右した。レフェリーが主役になるべきではない。判定については議論されると思うが、私自身は納得できるものではない」と話した。

指揮官が判定に疑問を投げかけたのは、2-0で迎えた後半8分、DF岡村が退場した場面だ。ボールを持った相手にタックルを仕掛けると、VARの結果、決定機阻止によるレッドカードの判定が出た。一度はノーファウルの判定でプレーを流していたが、オンフィールドレビューで覆ったのも、疑問を募らせたのだろう。

最後に勝利した6月3日柏レイソル戦(5-4)以来の複数得点で、流れは札幌だった。4試合ぶり先発起用に応えたスパチョークの先制点、好連係からの駒井の9試合ぶりゴール。前半の相手のシュートは0本。圧倒したが、1人少なくなれば、ペースは落ちざるを得なかった。

J2大分トリニータから加入したGK高木駿(34)が合流から1週間でさっそく移籍後初出場を果たすも、古巣の川崎Fの攻撃に襲われた。「チームの停滞感は勝たないと良くならない」と意気込んでいたが、白星には届かなかった。

2-2の同35分に大卒ルーキーのFW大森真吾(22)が途中出場しプロデビューしたが、勝ち越し点を奪うには時間が足りなかった。7、8月をリーグ戦勝利なしで終え、反撃の9月に突入する。