横浜F・マリノスがホームでカヤ(フィリピン)に3-0と快勝し、G組で仁川(韓国)山東(中国)と勝ち点6で並んだ。前半35分にMF水沼宏太(33)がヘッドで先制し、後半に突き放した。故障者続出でシステム変更を強いられ、この日も負傷退場者が出た。苦しい台所事情だが、連戦を戦い抜く。

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大会2戦連発となる水沼のゴールで勝ち点3を手にした。FWエウベルからの浮き球に飛び込んだ。懸命に頭で触れたボールは山なりの軌道を描いてGKを超え、ゴールに吸い込まれた。1度はオフサイド判定だったものの、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)によって得点が認められた。

この日は今季初めて3バックを採用。故障者が相次ぐCBは、スタメンに本職が不在という異常事態。さらには左SBながらCBに入っていたDF永戸も前半途中で負傷交代し、MF吉尾が代役を務めた。「限られたオプションだと思われるかもしれないが、こういうときのために準備はしている」と話すMF喜田主将がCBに入って声を張り上げ、急造の最終ラインを引っ張った。

後半28分にはFW杉本が吉尾の左クロスに頭で合わせて追加点。突き放せない嫌な空気を吹き飛ばし、ロスタイム5分にFWアンデルソン・ロペスがダメ押し弾を決めた。苦しい台所事情でも、マスカット監督は「難しい状況があるからこそ、強くなれる部分もある」と前を向く。佳境を迎えるリーグ戦は連覇へ首位と勝ち点4差で残り4試合。中3日でアウェー福岡戦という決して楽ではない道のりを、勝利を手にしながら突き進む。【岡崎悠利】

【動画】ラインギリギリの攻防 VARでオフサイド判定一転、水沼宏太が先取点