帝京長岡(新潟)サッカー部のMF鈴木義仁(3年)が来春、慶大法学部に進学する。慶大進学は同校初。味方への的確な指示とボール奪取力が武器のアンカーは文武両道を貫いた。12日まで行われた全国高校選手権新潟大会は「分析担当」としてチームの2年ぶり10度目優勝に貢献した。プリンスリーグ北信越代表として臨むプレミアリーグ昇格が懸かるプレーオフ(12月8、10日)、そして全国選手権(同28日開幕)メンバー入りに向け、最後のポジション争いに挑む。
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帝京長岡から初の「慶応ボーイ」が誕生する。鈴木は部員140人を超える強豪サッカー部に身を置きながら、9月にAO入試で法学部を受験。11月上旬に合格通知が届いた。「勉強を理由に部活を休むことは絶対にしないと決めていた。学校初ということを含めてうれしい」と笑顔を見せる。
慶大受験は今春に決心した。サッカー部は朝と夕方の2部練習で、受験期間は分刻みのスケジュールを組んで勉強に没頭。選手寮では同部屋3人の承諾を得て消灯後も机に向かった。「今が一番の頑張り時だと。夏休みも受験対策。終われば解放されると(笑い)。先生方、仲間からの支えが大きかったです」。
選手権新潟大会は3年生11選手で結成した「分析班」で優勝に貢献した。1チームに10時間以上をかけて対戦相手のクセ、戦術を研究。データを古沢徹監督(38)と共有し、対戦校の布陣で、トップチームと紅白戦を行った。メンバー入りはならなかったが違う形でチームを支え、優勝できたことがうれしかった。「違う視点でサッカーや味方の良さを知れた。自分のプレーにも還元されています」と選手としての幅を広げている。
慶大でもサッカーを続ける予定でボール奪取力と帝京長岡で磨いたパスワークを武器に1年生からスタメン出場を狙う。「将来、サッカーに携わる仕事に就きたい気持ちがあるが、視野を広げながらいろいろと学びたい」と夢は無限大だ。
新潟県勢初Vに挑む全国選手権の抽選は20日に行われ、初昇格が懸かるプレミアリーグ・プレーオフの対戦相手も間もなく決まる。両大会のメンバー入りに向け「これまで積み上げてきたことを生かし、試合に出ることを目指す」。最高の仲間たちと最後まで共闘し、次のステージに進む。【小林忠】
◆鈴木義仁(すずき・よしひと)2005年(平17)8月8日生まれ。神奈川・港南台第二小1年でFCアムゼルでサッカーを始め、埼玉・大宮南小5年から大宮アルディージャの下部組織に在籍した。小6で全日本少年大会3位。帝京長岡ではアスリート進学コースで好きな科目は国語、日本史。英検2級。3歳上の兄克崇さんは英ケンブリッジ大に在学中。



