「琵琶湖の海賊」近江（滋賀）が3度目の出場で初の決勝進出を果たした。堀越（東京A）に序盤から猛攻を仕掛け、前半だけで3得点。相手の反撃をPKの1点に抑え、3－1と快勝した。滋賀県勢としては2005年（平17）度の第84回大会で優勝した野洲以来、18大会ぶりのファイナル進出となった。青森山田は市船橋（千葉）を1－1からのPK戦を4－2と制し、2大会ぶり4度目の優勝へ王手。決勝は8日午後2時5分から東京・国立競技場で行われる。

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初の4強で国立のピッチに立った堀越は、近江に完敗した。前半だけで3失点。それでも後半に修正し、最後の最後でPKから得点し一矢報いた。佐藤実監督（45）は「初めて国立に来て負けましたが、晴れ晴れしい気持ち。後半は1－0。選手に感謝したい」と話した。

指揮官は就任当初から選手主体で戦術、練習メニュー、スタメンを決める「ボトムアップスタイル」を貫く。以前は「放任主義」と批判を浴びたが、就任2年目で都大会準優勝と結果を残し、今は「人生で主体性は必要」と同スタイルに共感し入部する選手も増えてきた。全国で4勝しての4強。佐藤監督は「選手たちが試合に向けて相手を見て準備して…。僕よりも見ている。みんなが考えて積んできたからこそここまでこれた」。先発メンバーの6人が2年生。堀越の「国立・続編」の挑戦が始まる。