青森山田のエースFW米谷壮史(3年)が後半15分に決勝点を挙げた。

今大会5点目で、J2清水内定の市船橋FW郡司璃来(3年)とともにチーム史上3人目の得点王に輝いた。東海大に進学予定で、唯一無二のストライカーとなって4年後のプロを目指す。正木昌宣(まさのり)監督はサッカー転向のきっかけとなった選手権の決勝を制覇。黒田剛前監督(55)はスタンドから見届けて涙した。

青森山田FW米谷壮史(3年)が“定位置”を奪還した。今大会5点目で優勝を引き寄せ、J2清水内定の市船橋FW郡司璃来(3年)と並ぶ得点王。後半15分、味方GKのフィードで裏抜けすると、相手GKとの1対1をかわし、右足で流し込んだ。ベンチに下がる際、正木監督から「最高だよ」と賛辞を受け「そんなに褒められたことがなかったので、うれしかった。仲間と出会えたことが人生で一番幸せなことで宝物。一番幸せすぎて一生忘れない」と満面の笑みだった。

地元出身。小学5年生の時、青森山田が初優勝した16年度大会を見て、中学から門をたたいた。当時の決勝戦でゴールを奪い、得点王になった山田の「初代得点王」鳴海に憧れ「今日(鳴海と)同じような形で点を取って優勝できて、すごくうれしい」と感動した。

1、2年時はベンチ入りできず、スタンド応援。エースとなった最終学年で「得点王と優勝」を掲げていた。「単独を狙っていたのでちょっと悔しい」と笑みをこぼしつつ、夢をかなえた。卒業後は東海大に進学予定。プロはもちろん「唯一無二のストライカー」を目指す。「単独得点王になれなかった悔しさをエネルギーに、次はプロで郡司選手を抜けるよう頑張りたい」。大舞台の頂から将来を見据えた。【岩田千代巳】

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