サンフレッチェ広島のGK大迫敬介(24)が、右手の骨折から完全復活を遂げた。昨年12月3日の福岡とのリーグ最終戦以来の公式戦出場となり、浦和を相手に好セーブを連発。完封勝利を最後尾で支えた。

「チームは今季、優勝したい思いが強い。強い浦和を相手に完封勝利できたのは自信になる」と喜び、新ス本拠地での迫力満点の応援には「新スタジアムならでは。サポーターに感謝したい」と頭を下げた。

国際Aマッチ通算7試合出場の大迫は、22年ワールドカップ(W杯)カタール大会こそ代表から落選したものの、第2次森保ジャパンでは正守護神の道を歩んでいた。

だが、昨年12月8日に、右手舟状骨(しゅうじょうこつ=手首の親指側にある骨)骨折の手術を行い、全治2カ月と診断された。その後のアジア杯など代表活動も選外に。広島の練習に合流したのは、今月12日という事実上のぶっつけ本番だった。

昨季はプロ初のリーグ戦全34試合に出場。背番号38だった大迫は、昨季限りで現役を引退した元日本代表の林卓人(現GKコーチ)の背番号1を今季から引き継いだ。「アグレッシブなプレーで、自分の番号にしていきたい」。J1通算134試合となった広島の守護神は、日本代表復帰へも再挑戦を続ける。