サッカー女子日本代表なでしこジャパンが、パリオリンピック(五輪)の切符をかけ、28日に国立競技場で北朝鮮代表と対戦する。

北朝鮮代表は26日、都内で非公開の練習を行った。第1戦で無得点ながら高い攻撃力を感じさせた。北朝鮮のスポーツ界でサッカーは「国技」的な位置付け。金正恩朝鮮労働党総書記が国内試合を観戦する姿も報じられているだけに、選手たちも勝利への決意は強い様子だ。

同国代表は男女ともワールドカップ(W杯)に複数回出場し、女子は五輪にも2度出場。代表の実力を支えているのが「連盟戦」といわれるリーグ戦で、カップ戦も行っている。チームは「体育団」と呼ばれ、軍隊、省、企業などが支援しているという。

同国の朝鮮中央通信と韓国の聯合ニュースによるとリーグ戦は男女とも1部から3部まであり、1部は12チーム構成。前回は昨年10月に閉幕し、女子は朝鮮人民軍所属の名門4・25が優勝、新興のネゴヒャン(「私の故郷」の意)が続いた。今回の代表でもネゴヒャンが8人、4・25が7人と両チームの所属選手が多くを占めている。

代表のリ・ユイル監督はネゴヒャンを強豪に育て上げた。在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の機関紙、朝鮮新報(電子版)は父親が66年W杯でベスト8に勝ち上がった伝説の代表チームのGKリ・チャンミョンさんと伝えている。