京都サンガが川崎フロンターレを破り、今季初勝利を挙げた。

アウェーの京都が開始早々、チャンスをつくる。FW豊川雄太がヘディング。惜しくもGK上福元に阻まれた。7分には、日本代表経験があるMF川崎颯太がゴールネットを揺らす。しかし、アシストしたかに見えたFW原大智にハンドがあり、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)のオン・フィールド・レビューで確認の末、取り消された。

その後は川崎Fが敵陣でボールを握る。17分、MF川崎山田が持ち込んで右足シュート。24分にも速攻から山田が好機を演出した。左サイドのマルシーニョからのパスに右から中央へ走り込んだが、枠は外れた。43分にも山田の落としからマルシーニョ。得点こそ奪えなかったものの、いい形は出た。

フロンターレは、前節ジュビロ磐田戦で5失点(4得点)。名古屋から加入したDF丸山祐市が先発し、きっちり守備を修正してきたが、サンガが破った。後半21分、京都の川崎が正真正銘のゴールを決めた。豊川のシュートを上福元がはじいたところに、川崎が位置取っていて、右足を合わせた。文句なしの先制点に両手を広げ、仲間とともにサポーター席へ走り、喜びを共有した。

京都MF川崎「インサイドハーフをやらせてもらっている以上、得点に絡まないといけないと思っていたので。嗅覚を信じて飛び込んで『きたー!』と思って押し込みました。(正真正銘弾に)あのゴールから、嗅覚が合っているな、こぼれてきそうだなと思っていたので、信じて走り込んで良かったなと思います」

連敗を避けたい川崎Fは後半39分、元フランス代表FWバフェティンビ・ゴミスを投入し、FW小林悠との2トップへ。その助っ人が3分後に沸かせた。ペナルティーエリア内の混戦から最後は頭で。昨夏加入した38歳が、お待たせの移籍初ゴール…を決めたかと思われたが、VARチェックで、その前にオフサイド。昨年10月もオフサイドで幻弾となっていた男が、またも不遇を味わった。

このまま試合終了。京都が初白星を挙げた。川崎Fは今季初の無得点で、痛い連敗となった。

京都MF川崎「なかなか2試合(1分け1敗)勝てなかった中、今も(サポーターが勝利ソングを)歌ってくれていますけど、喜びを共有できて良かった。ただ、満足できる1勝ではないですし、相手が上手につないでくる中、プレッシャーをかけて、自分たちが嫌がらないように。(次節横浜F・マリノス戦へ)去年の順位とか全く関係ないなと思っているので、次はホームで皆さんと喜びを分かち合いたい。モチベーションを高く持てる試合だと思います」

川崎F鬼木監督「やっぱり勝ちたいゲームだったので、もう悔しさしかないですけども、ただ、今は苦しんででも積み上げていかなきゃいけない部分もありますので、そこは自分自身も覚悟を決めてやらなきゃいけないなと思います。意図的に前進していかなきゃいけないところと同時にね、最後、ゴールしないと。積み上げてこられている部分はある。その中で最後、どれだけゴールの際どいところに行けるかどうか、ボール入れていけるかどうか、人が入っていけるか。(後半の戦い方も)あくまでボールを奪う作業も積極的にいかなきゃいけないので、そこはもう1回、突き詰めていきたいなと思います」

【動画】VAR判定はハンド…京都川﨑颯太が混戦からフリーで押し込むもゴールは幻に

【動画】京都川崎颯太が今度こそ決めた! ゴール前のこぼれ球を押し込み先制