清水エスパルスが幸先よくネットを揺らした。

0-0で迎えた前半5分。右CKにDF高橋祐治(30)が頭で合わせる。最後はMFルーカス・ブラガ(27)が混戦から押し込んだ。今季加入したブラジル人助っ人が、出場7試合目で記録した待望の来日初ゴール。雨のスタジアムは大歓声に包まれた。

3月30日の前節アウェー山形戦は0-2で敗れた。MF乾貴士(35)ら攻撃の軸を欠き、今季初の無得点に終わった。秋葉忠宏監督(48)はこの日、MF西原源樹(17)をプロ初先発、FW千葉寛汰(20)を今季初先発と大抜てき。前半終了間際には、その西原が右足でゴールに迫るなど大胆な起用で主導権を握った。

しかし、2戦ぶり勝利も見えた終盤に落とし穴が待っていた。DF吉田豊(34)が痛恨のPK献上。追加タイム2分に同点とされると勝ち越し点を奪う時間は残されていなかった。開幕から3試合で全勝かつ無失点と強かった本拠地アイスタで勝ちきれず、無念の笛が鳴り響いた。

最下位に沈み、監督解任などにも揺れる徳島相手の引き分け。連敗こそ阻止したものの、仕切り直しの勝利をつかむことはできなかった。【前田和哉】