東京ヴェルディのU-23日本代表MF山田楓喜(22)が、柏戦で約40メートルのドリブルシュートを決めた。

前半10分、GKマテウスの縦パスを右サイドライン際で受けると絶妙なワンタッチで縦に落とし、駆け上がった。追走するDFを体で抑え、利き足とは逆の右足でニアサイドを打ち抜いた。

ファーストタッチが勝負を決めた。

「あのボールがきた瞬間に入れ替われると思って、あの体の向きをつくりました。ドリブル入った時は左でも右でも打てる体勢に入っていたので、まぁ右足を選択した中であの形のゴールになった」

そしてドリブルでも追走するジエゴの前に入ってシュートまでプレーできる時間と場所を確保。「いい判断でした」と自賛するスーパープレーだった。

左足の強シューターのイメージが強い。右足は「プロになって初めて」という記念に残り1本だった。

「昨日の練習後に右足でシュートを打っていたら全部入った。感覚が良かった」。

今季3点目。ホーム戦に強く、今季出場した3試合ですべて得点を記録。唯一、京都サンガFC戦は期限付き移籍してきた所属先とあって、契約上の問題で出場できなかった。

1-1の引き分けに終わり連勝は逃したが、個人的にはいいイメージを持ってU-23アジアカップ・カタール大会(15日開幕)に迎える。パリ切符をかけた大事な大会だ。

「今はヴェルディのことは忘れて、日本代表という意識でいい準備するだけ。厳しい戦いになりますけど、楽しんでやりたい」と誓った。

そしてこう続けた。

「まずはチームの勝利のために自分がどれだけ走れるか。それを忘れず、普通に戦っていたら、ご褒美で得点は来るかなと思う」

ヴェルディで城福浩監督が言うように、守備に走れば、最後に自分のところにチャンスがやってくるという考えだった。走るヴェルディ・イズムを胸に、パリ切符をつかみにかかる。

【佐藤隆志】