浦和レッズは15日、強化を担当した西野努テクニカルダイレクター(TD、53)が退任することを発表した。後任には、堀之内聖(さとし、44)氏が就任する。複数の関係者によると、西野氏は6月末まで浦和に残り、その後は横浜F・マリノスに入ることで話が進んでいるという。

西野氏は神戸大卒業後の93年から浦和でプレーした。選手引退後、リバプール大に進学しMBAを取得し語学も堪能。19年から浦和のTDに就任し、北欧人脈を生かしスコルジャ前監督、現在のヘグモ監督やDFショルツらを獲得してきた。

西野TDはクラブを通じ「シーズン途中での退任となったことに関して、申し訳なく思っております。一方、コンセプトの堅持、フットボール本部の組織とシステムの継続的な発展、成長については、一人のスタッフの去就では揺るがないものになっていると自負しております。リーグ制覇を心から願い、信じ、クラブを離れる最後の一日まで、次の体制への引継ぎに尽力いたします」とコメントを発表した。

西野氏は、昨年末から横浜の幹部と水面下で接触。近い将来、横浜のスポーツダイレクター(SD)に就任する案を軸に極秘裏で交渉を続け、既に双方で合意されているという。細かい調整を経て正式に決定する見込みだ。横浜は19年、22年にリーグを制覇し、今季もアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)で唯一、4強に勝ち残っている。ここ数年、監督人事や選手獲得を含め結果を残しているだけに、西野氏の動向が注目を集めそうだ。