<J1:G大阪4-1磐田>◇第2節◇14日◇万博

 サポーターの待つスタンドへ向かう磐田イレブンの足取りは重かった。開幕2連敗はクラブ史上初で、2戦合計10失点。GK川口は「自分の中で考えていない失点だった。(この状況で)ゲームをコントロールするといっても難しい」。山形との開幕戦に続く大量失点での敗北が信じられない様子だった。

 サイドを崩された山形戦の反省から、この日は右サイドバックに犬塚を起用。修正に成功したが、今度はミスが相次いだ。前半35分、一瞬のすきを許した那須のファウルからPKを献上し、先制された。後半9分にはセットプレーから、MFロドリゴがマークを外し追加点。後半17分には、MFロドリゴがペナルティーエリア内でハンドを取られ、2本目のPKを献上した。同21分には守護神川口が痛恨のミス。那須の「一つ一つの厳しさを追求していかないといけない」と言う言葉通り、集中力の欠如が失点につながった。

 過去に開幕2戦で9失点以上喫した3チームは、いずれもJ2に降格している。柳下監督は「流れの中で何度か危ないシーンがあったが、何とか粘って、バランスを崩された場面は少なかった」と前向きに振り返ったが、後半26分にはDF那須が左胸を痛めて交代。負の連鎖は続いた。

 残留争いを強いられた昨季から復活を期す今季も、わずか2戦で深いトンネルに突入した。次節も強豪浦和が相手だ。「負けに収穫はないが、一つ一つよくしていくしかない」と川口は切り替えを強調したが、いきなり苦しい状況に陥った。【栗田成芳】