ベガルタ総選挙が告示された!

 仙台は28日、鹿児島・さつま町でキャンプ4日目を迎えた。この日の時点で今季主将は決まっていないが手倉森誠監督(43)は「延岡で決める」と明言。来月6日から14日の宮崎・延岡キャンプ中に選手全員が投票し「選挙」で決める方針だ。この制度は09年以来2度目。前回はMF梁勇基(29)が9割の得票数で“当選”した。今季も梁が本命だが、日本代表選手誕生やビッグネームの新加入で、混戦になる可能性もある。

 最近は、政界だけでなくアイドルグループAKB48でも「選挙」が注目を集めている。その流れに仙台も乗っかる。選手全員が被選挙権、投票権を持ち、主将にふさわしい人物を選ぶ。昨季は固定の主将を置かなかった。その理由を「J1に昇格したばかりで1人1人が成長していくだけで大変だった」と手倉森監督。だが今季は「さらなる高みを目指すために、チームを引っ張る人が必要」と語気を強める。

 本命は梁だが、他の選手も成長著しく誰が主将になってもおかしくない。対抗はGK林。昨季は1秒たりとも他の選手にゴールマウスを譲ることなくプレーした絶対的守護神。「札幌でもやったことがある。選ばれたら信頼されている証拠」と意欲はある。

 DF渡辺もはえぬきで安定感のあるセンターバック。選手会長でもあり信頼度は高い。市船橋高でも主将を務めた。「年齢的にも経験的にもまだですよ。でも将来的に狙えれば。主将は嫌いじゃない」と笑顔で話した。

 他にも昨年日本代表に初選出されたMF関口も可能性あり。そして新加入のFW柳沢にも白羽の矢が立つかもしれない。だが07年に鹿島で務めた際はケガに悩まされ、昨季京都でも主将を経験したがJ2降格となり「あんまり良いことないんですよ」と消極的だ。

 誰が主将になってもおかしくないタレントがそろってきたこと自体が、仙台の厚みを増した選手層を物語っている。【三須一紀】