鹿島が東日本大震災から1年となる3月11日午後1時から、「聖地」カシマスタジアムで大規模な防災訓練を実施する。28日に発表した。試合中に大地震が発生したことを仮定。サポーターや報道陣にも参加を呼びかけ、あらためて防災に対する意識付けを行う。

 カシマスタジアムは震災後、使用再開まで約3カ月を要した。修復費用は20億円近くかかっており、主要プロスポーツの本拠地では最も被害を受けた施設と言える。だからこそ関係者は「そういう状況に陥ったクラブとして、防災への啓発活動をする責任がある」と意義を話した。

 東日本大震災時に試合が行われていた場合、スタジアムの損傷具合から1000人ほどの死傷者が出ていたと推定。今回は試合開催に携わる多くの業者に訓練への参加を依頼。観客の混乱などの2次災害への対策も見すえ、試合開催時により近い状況をつくる。既にスタジアムの復旧工事が完了し、3月3日に横河武蔵野と復興記念試合を開催。同10日には敵地で今季開幕戦で仙台と対戦する。