ジュビロの若きゲームキャプテンが大台到達を狙う。明日12月1日の最終節でホームにG大阪を迎える磐田は29日、完全非公開で調整。今季9ゴールを挙げているMF山田大記(23)は、2ケタ得点まであと1ゴールに迫っている。最終節の先発は確実で「勝利につながる得点が取れれば」と意気込みを語った。

 偉大な先輩に肩を並べる。MF登録で2ケタ得点を達成すれば、藤田俊哉(41=現アドバイザー)が02年に記録して以来10年ぶりになる。下部組織で育った山田は、中学時代にスタンドから藤田のプレーを見ていた。「試合を決定づけることができる選手」と、クラブの黄金期を築いた先輩は今でもあこがれの存在だ。昨年からは藤田が背負っていた背番号「10」を継承し、今では中心選手として欠かせない存在になっている。

 相手のG大阪はいまだにJ1残留が決まっていない。試合序盤から前がかりになってくるはずだ。それでも山田は「お互いにボールを持ちながら攻め合うことができる。自分たちが攻撃する時間はあると思う」。ここ数試合は相手の堅いブロックを崩せず、カウンターを食らっていた。前線からプレスをかけてくるチームならば、今季徹底してきたパスサッカーで対抗し、互角以上に渡り合える自信がある。

 チームは8戦勝ちなしと足踏み状態が続いているだけに、山田は「負けたまま終わるわけにはいかない」と言い切った。最後はきっちり決めて、勝利で締めくくる。【神谷亮磨】