後半に打ち合う展開となった一戦は試合終了寸前、まさかの奇襲が披露されたが不発に終わった。

ポルトガルが辛うじてリードして迎えた9分間のアディショナルタイムも、いよいよ終わろうとしているときだった。ポルトガルのGKコスタがボールを地面に置いた瞬間、ゴールポスト付近で息を潜めていたガーナのFWウィリアムスが、背後から回り込みボールを奪取。しかし駆けつけた守備選手2人がなんとか対応したことで、ゴールに向かって転がっていたボールはクリアされた。

この試合で5大会連続得点をマークしたポルトガルのロナウドは、このときベンチに下がって勝利の瞬間を待っていた。当該シーンが起きた際には、右手を頭に当てて驚愕(きょうがく)の表情。試合後にピッチから引き揚げる際には、浮かない顔の味方キーパーに説教をしているかのようなシーンも見られた。

テレビ解説を務めた元日本代表の名波浩さんは試合後、やはり元日本代表の中田浩二さんとの掛け合いで、「最後、あんなこと起きるんだね」と驚きの声で振り返っていた。