生きててよかった-。

元日本代表の田中マルクス闘莉王氏(41)が2日、自身のYouTubeチャンネル「闘莉王TV」を更新し、「今日は生きててよかったです」とかみしめた。日本代表はFIFAワールドカップ(W杯)カタール大会1次リーグで、スペインから逆転勝利を収め、E組1位で決勝トーナメントに進出。“愛のゲキ”に応えた選手たちへ、最大級の賛辞を送った。

歓喜の表情で登場し、「これくらいやってくれると元気ですよ」と笑みを浮かべた。連日の大金星に「サッカーの神様がサプライズを起こしている。今日は、生きててよかった」としみじみと語った。

MVPに選んだのは、初先発初出場となったDF谷口彰悟(31=川崎フロンターレ)。守備に加え、攻撃時でのパスなども評価し、「ボールに対するプレッシング、ほんとにMVPですよ」と称賛した。

第1戦ドイツ戦に続く同点弾で、流れを変えたMF堂安律(24=フライブルク)も「ビッグマウス的なところ、俺は嫌いじゃないですね。自分へのプレッシャーになる」とし、有言実行の背番号8をたたえた。

厳しい声にさらされながらも、結果で証明した日本代表。「追い込まれた時に、みんなが絶望的になった時に、這い上がってくる力。もう終わりでしょと思った時に、まだ何か見せてくれるんじゃないかという力。底力がすごい。それが2022年代表の一番の魅力」。不屈の底力に、強さを感じ取っている。

過去の動画で、日本が16強に進出した際は、パンツ一丁で走り回ると約束していた。「ブラジルだったらどこを走ればいいか分かりますが、日本は分からないので、スタッフに考えてもらう」と笑いつつ、「パンツ一丁でどこか走りますよ。うれしく走らせてもらいます」と“公約実現”を明言した。

大会前には選手を“ヘボ”とぶった切るなど、荒々しくも愛のある言葉で、サムライブルーを鼓舞し続けてきた。

「ずっと言っているんですけど、誰よりも応援しているし、この突破はものすごくうれしいし、できれば決勝にも行ってほしい。それくらいの気持ちでいます」

日本代表が見せた底知れぬ力に、辛口の闘莉王氏も目を細めた。

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