サッカー王国ブラジルのエースが復帰戦でゴールを奪い、8大会連続の8強入りに貢献した。「カナリア軍団」が韓国に4-1と圧勝。前半からのゴールラッシュで、あらためてスター軍団の破壊力を見せつけた。

ブラジルのゴールショーはまず前半7分。FWラフィーニャのドリブル突破からゴール前へクロスが入り、左サイドで受けたFWビニシウスがゴール前の人垣を越すように、絶妙なコントロールシュートで先制点を挙げた。

続けざまに今度はMFネイマールだった。右足首の靱帯(じんたい)損傷から復帰したエースは、前半13分にFWリシャルリソンがファウルを受けて得たPK。冷静にゴール右隅決め、自身の今大会初ゴールを決めた。

さらに29分には鮮やかなダイレクトパスの連携からリシャルリソンがゴールを決めて3-0。これにとどまらず、左サイドのビニシウスのクロスから同36分、MFパケタがボレーシュートし、追加点を奪った。

前半だけで4-0。王国ブラジルの個人技がさえ渡り、ワンサイドゲームとなった。

後半になると、ブラジルはペースダウン。途中でビニシウスやネイマールを下げ、選手交代。39歳ダニエウ・アウベスも出場した。そんな中、韓国は後半31分にMFペク・スンホが豪快なミドルシュートを決めたが、焼け石に水だった。

王国にとってはエースの戦列復帰が優何よりの特効薬となった。ネイマールは11月24日のセルビアとの1次リーグ初戦で相手DFと交錯し右足首の靱帯(じんたい)を損傷した。その後の2試合(第2戦スイス、最終戦カメルーン)を欠場して治療に専念していた。

この日は先発出場し、後半35分までプレー。ベンチに退いた後は右足に巻いたテーピングを緩めながら戦況を見つめた。

ネイマールの復活を印象付ける試合でベスト8に進出。4強入りを懸けて今度は日本を倒したクロアチアと対戦(日本時間9日未明)する。

過去6度の優勝を誇るサッカー王国だが、最後の優勝は02年日韓大会までさかのぼる。20年ぶりの栄冠へ、エースの活躍が今後の戦いの鍵を握る。