前回大会準優勝のアルゼンチンはホームでペルーと0-0で引き分け、勝ち点25で総得点差の6位に後退した。FWメッシを中心に圧倒的に攻め込んだが、決定力を欠いた。南米予選は残り1節。4位までが本大会出場権を獲得し、5位は11月の大陸間プレーオフでニュージーランドと対戦する。2位ウルグアイから7位パラグアイまで勝ち点4差の大混戦となった。

 アルゼンチンはボール支配率もシュート数も相手を大きく上回ったが、ゴールが遠かった。前半13分、メッシが放ったシュートはDFに当たってゴールを外れ、同38分はわずかに左ポストの外。後半開始早々にGKがはじいた球に詰めたが、ポストに嫌われた。メッシはシュート8本も無得点だった。

 6月のサンパオリ監督就任後3戦連続の引き分け。17戦で16得点と決定力不足が続く。「試合を通して優位に進めたが、突破口を見いだせなかった」と同監督。プレーオフ圏の5位から6位に後退し、自力での4位以内が消滅した。

 2度の優勝を誇る伝統国が、連続出場を11大会で止めてしまうのか? 前回準優勝国が出場できないとなれば、78年決勝でアルゼンチンに敗れたオランダが82年大会欧州予選で敗退して以来の醜態となる。

 ただ、残り1試合で南米予選は大混戦。最終節に4位コロンビアと5位ペルーの直接対決もあり、アルゼンチンは勝てば5位以内になる。指揮官は「まだW杯に行く自信はある」。最終戦の相手はホームで0-2と敗れたエクアドルで、標高2850メートルと高地での敵地戦と、試練は続く。