【アルアイン(UAE)11日=岡崎悠利】クラブW杯(ワールドカップ)でFW本田圭佑(31)のパチューカが今日12日、準決勝で南米王者グレミオ(ブラジル)とぶつかる。勝てば決勝で自身がプレーを夢見たレアル・マドリードと対戦する可能性がある重要な一戦。2試合連続の先発が濃厚で、白い巨人への挑戦権をつかみ取る。

 開始が約30分遅れた試合前日練習を終え、本田は足早にバスに乗り込んだ。公開された冒頭約15分はサッカーバレーで体をほぐした。その後はセットプレーと連係の練習が行われたもよう。本田は右膝にサポーターをつけてメニューをこなした。「(決勝で)Rマドリードと対戦できることを願っている」と勝利を誓ったグレミオ戦を前に、表情は引き締まっていた。

 Rマドリードの10番を背負うことが夢だった。今年6月、テレビのインタビューで「明らかに終わってしまった夢」と言い切った。ACミランで過ごした約3年半についても「成功してたらレアルの10番いけたかもしれないですけど、逆に失敗したと。プロジェクトとしては挫折を味わった」。それだけに遠かった存在であるRマドリードとの対戦は期するものがあるはず。そのチャンスを是が非でもつかむつもりだ。

 準々決勝ではチーム全体に硬さが見られたものの、数々の大舞台を経験してきた31歳は「(準決勝は)もう少し緊張がない試合になるんじゃないか」と次戦はより力が出せると見通した。南米の名門相手に“番狂わせ”を起こし、決勝の舞台に立つ。