ヘントFW久保裕也(24)が敵地でのクラブ・ブリュージュ戦で今季11点目となる決勝ゴールを挙げ、1-0の勝利に貢献した。

 前半28分。自陣のFKをMFエシティがセンターバックのエシティに短く蹴った瞬間、久保はDFラインの裏へ走り抜け、縦へのロングフィードを引き出した。ゴール向かって右45度の位置でトラップの落ち際をスライディングシュートし、ゴール左隅に決めた。「DFラインと駆け引きして、うまいこと抜けてきた。ファーストタッチも良かったし、落ち着いて決めることが出来ました」。自賛したゴールでチームは4位をキープし、来季の欧州リーグ予備戦3回戦進出を決めた。

 試合後は、日本代表の西野朗監督がヘントでプレーオフを戦う事情を考慮した上で、18日発表の代表メンバーから外し、追加招集の可能性を示唆したことに質問が集中した。「リザーブなのかなと、ちょっと思いました」と感想を語り、いきさつを明かした。

 「『ともかくプレーオフに残る可能性があると。それが、すごく気がかりだ。とりあえず様子を見て追加招集を決めたい』と言われました。第1候補ではないのかな? と思いながら、チャンスがあればと。しっかり準備が出来ているというのはアピール出来たかなと思います。そこは、日本に帰ってからも続けたいと思います」

 西野監督が複数ポジションをこなす「ポリバレント」を重視する発言をしている中、自らの適性にも触れた。

 「もともと、たぶん僕はそういう選手だと思う。ポリバレントという言葉自体、あまり知りませんが、今までもいろんなポジションをやらされてきました。ずっと1つのポジションにこだわってやってきたわけではない。そういう意味では、そういうのを求められているのなら、僕はそっち側の人間じゃないかなと思います」

 ヘントでの2季目を終えた久保は21日にも帰国する予定。「代表の試合も含めて、いろんな経験が出来ました。代表をやりながらシーズンをやるということは、今シーズンが初めてでした。代表でプレーして、チームに帰って、という流れを経験できた良い1年でした」。充実のシーズンを終え、“吉報”を信じて調整を続ける。