べティスで初先発となったMF乾貴士がまずまずの動きを見せ、絶好の得点機も迎えた。前半終了直前、左から崩した味方がゴール前に短いクロス。待っていた乾はうまく右に持ち出し、至近距離から右足で狙ったが、懸命に戻った相手の必死のブロックに阻まれ、思わず天を仰いだ。

 昨季まで3季所属したエイバルでは左サイドで、切れのあるドリブルを武器に攻撃の一翼を担った。だが「エイバルとは違うので、そこには早く慣れないと」と覚悟するように、新天地では幅広いエリアで攻撃に絡む役割を求められている様子。この日は左だけでなく右サイドや前線にも顔を出し、精力的に動いた。

 17日のリーグ開幕戦までに、残された実戦の機会は2度。「自分の技術とかを発揮できないと、このチームでは出られない。負けないようにしないと、と思っている」。大活躍したワールドカップ(W杯)ロシア大会から、気を引き締めて新シーズンを迎える覚悟だ。