スペイン代表のロベルト・モレノ監督が4日、12日のノルウェーと15日のスウェーデンと戦う欧州選手権予選の招集メンバー24人を発表し、バルセロナとRマドリードから、わずか計3人しか選出されず最近のメンバー選考に大きな変化が生じていることを、5日付のスペイン紙アスが報じた。

これまでのスペイン代表は、Rマドリードとバルセロナの2大巨頭に所属する選手が多くを占めていた。しかし今回はリーグ戦第7節終了時点で8位のビリャレアルから最多の4選手(DFアルビオル、DFトーレス、MFカソルラ、FWモレノ)を輩出したのである。9月の代表戦で1人も選ばれていなかったが、ここ1カ月のパフォーマンスが高く評価されてのものとなっている。

一方、ケガ人が出ていることもあり、RマドリードからはDFカルバハルとDFセルヒオラモス、バルセロナからはMFセルヒオブスケツだけしか選出されなかったが、両クラブがこれまでに比べて代表内で力を失っているのは間違いない。

また、今回は先月の代表戦に続き過去最多となる総勢17クラブから代表選手が選ばれた。その内訳はスペイン8クラブに対して、海外から9クラブと、海外勢が多くなっている。

海外のクラブでは、チェルシー(GKケパ)、マンチェスターU(GKデヘア)、マンチェスターC(MFロドリ)、アーセナル(MFセバージョス)のイングランド勢、ローマ(GKロペス)、ナポリ(MFファビアン)、ラツィオ(MFアルベルト)のイタリアクラブ、そしてドイツのBミュンヘン(MFチアゴ)、フランスのパリサンジェルマン(DFベルナト、MFサラビア)の、合計10人が海外所属クラブからが選出されている。

そして今回、ビリャレアルのトーレス、モレノ、セビリアのDFレギロンの3人が初選出された一方、負傷者は別にして、FWモラタ(Aマドリード)とMFパレホ(バレンシア)が予想に反してメンバーに入らなかった。さらに、仮招集メンバーリストに含まれていると報じられたバルセロナ所属の期待の新星FWファティも選ばれていない。

(高橋智行通信員)