レアル・ソシエダード(スペイン)FW久保建英(22)が、アウェーでフランス代表FWエムバペを擁するパリ・サンジェルマンとの第1戦を0-2と落とした。両チームのエース対決が勝敗の命運を握る中、エムバペにゴールを奪われた。久保は武器とするドリブルで好機を演習したが、CL初ゴールは決められなかった。第2戦は3月5日(日本時間6日)にRソシエダードのホーム、アノエタで行われる。

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久保は4-3-3の右ウイングで先発出場した。12日にRソシエダードとの契約を2029年6月末まで契約を2年延長。現地メディアによると、その契約解除金は変わらず6000万ユーロ(約97億円)。年俸はクラブ最高給になるという。メガクラブから熱視線を浴び続ける男へ、クラブの最大限の敬意が表れている。

対するエムバペはいつもの左FWで先発出場。今季公式戦29試合に出場し、30得点を決めている。PSGでの年俸は金満クラブにあって破格の7200万ユーロ(約100億円800万円)。契約満了となる今シーズン終了後、Rマドリードへの移籍が絶えず報じられている。言わずと知れた世界最高のストライカーは、PSGでの欧州タイトル獲得への意欲が強い。

その2人が同サイドで相まみえることになった。

先に決定機を迎えたのはエムバペだった。前半6分、スルーパスから縦に持ち込み右足でシュート。GKレミロが右手1本でセーブした。

久保も負けていない。前半18分、右サイドから切れのいいドリブルでDFベラルドを翻弄(ほんろう)し、ペナルティーエリア右に進入して左足シュート。惜しくもゴール右に外れた。

さらに22分には再び右サイドからドリブルで相手選手をいなし、中央へクロスボールを送る。FWアンドレ・シウバが頭で合わせたゴールは、これもゴール右へと少し外れた。

久保は前半40分に縦への鋭いドリブルでCKを獲得すると、続けざまにCKキッカーとして鋭いボールを送った。2分後には鋭いクロスでチャンスを演出した。

Rソシエダードは前半45分にMFミケル・メリーノのミドルシュートがクロスバーを直撃するなど、優勢に試合を進めた。久保が右サイドでボールを持つ回数が増えれば、チームにいい流れが訪れる。それだけに前半終了のホイッスルが鳴るとエムバペは首を振り、少し不満げな様子を見せた。

後半、両チームの攻防が激しさを増した。5分、DFハキミのクロスからエムバペが直接ゴールを狙ったが、しっかりミートできず力なくボールはGKレミロの前へ転がった。

エムバペがボールを持てば複数選手が囲い込む。小競り合いとなる場面が増えた。だが先制したのはPSG、そしてエムバペだった。

後半13分、右CKからFWデンベレが鋭くアウトスイングのボールを入れる。DFマルキーニョスが頭で合わせたボールがファーポスト際へ流れた。そこへ鋭く飛び込み、エムバペが右足で押し込んだ。

これでエムバペの勢いが増す。後半19分にはドリブルで短く前へ持ち込むと、ボックス外から豪快に右足シュート。GKレミロが手に触れ、クロスバーをたたいた。流れは完全にPSGに傾き、Rソシエダードは我慢の時間が続く。エムバペはボックス内まで持ち込まず、外からのシュートで2点目を狙った。

PSGに追加点を奪われた。カウンターを食らうと、右サイドのDFトラオレが突破を許し、FWバルコラに持ち込まれてシュートを決められた。残り20分で0-2。Rソシエダードは第2戦に向けて1点を返しておきたい状況となった。

久保は積極的にドリブルで仕掛けるシーンが増えた。ただ味方のサポートがなく孤軍奮闘。PSGの最終ラインを突破するには至らなかった。後半34分にはドリブルで縦に運び前線へスルーパスを出したが合わず。その直後に相手選手と激突し、ピッチに倒れた。苦戦を象徴するようなプレーとなった。

終盤の反撃も得点には至らず、このまま試合は終了。第2戦へ2点のビハインド。エムバペ擁するスター軍団が相手とあって、ホームに迎えるとはいえ厳しい状況に追い込まれた。