初出場のカボベルデ(FIFAランキング67位)が前回王者アルゼンチン(同1位)と対戦し、延長戦の末に2-3で競り負けた。
AP通信は「今大会ここまで勝ち上がったことで賞金1100万ドル(約17億6000万円)を得た。もちろん、ブルーシャークス(チームの愛称)はお金で買えないものを手にした」と、その戦いをたたえた。
前半29分にアルゼンチン代表FWメッシに先制を許し、大量失点も予想されたが、そこから驚異の粘りを見せた。
後半14分、右サイドから攻め、MFラロス・ドゥアルテ(29=プスカシュ・アカデーミア)が右足で蹴り込んで同点。アルゼンチン守備陣の股の下を抜いてのゴールとなり、王者を慌てさせた。
1-1の延長前半2分、セットプレーから勝ち越しを許したものの、同13分には再び同点。MFジョバネ・カブラル(28=エストレラ)が左サイドから右足の強烈なシュートをゴール右上隅に突き刺した。
大会中にインスタグラムのフォロワー数が約5万人から約1900万人に急増した40歳のGKボジニャ(チャベス)はメッシの直接FKを横っ跳びで防ぐなど好守を連発。守備陣も奮闘した。
だが、2-2のまま突入した延長後半6分にメッシのCKから勝ち越し点を奪われ、最後の反撃も及ばず力尽きた。
アフリカの島国カボベルデは、出場国・地域の中で2番目に少ない人口50万人強。格上相手に善戦を繰り返す“予想外の躍進”で、優勝候補スペインとの1次リーグ初戦で27本もシュートを浴びながら全員で守って0-0。ウルグアイ戦も2-2と再び優勝経験国に善戦した。0-0だったサウジアラビア戦は終始押し込み、白星まであと一歩と迫った。
前回王者を追い詰めたブビスタ監督(56)は「チームを誇りに思う。選手は努力してきた。我々は国のために成し遂げたことを誇りに思うべきだ。世界王者を相手にあのようなプレーができ、2度も同点に追いついたことは信じられないことだ」と振り返った。
「今回のワールドカップは我々の努力が報われた大会だった。我々の真価が示された。負けたのは残念だが、素晴らしい大会だった」と締めくくった。
◆カボベルデ アフリカ大陸の西、セネガル沖の大西洋に浮かぶ島国。10の島と小さな島々からなり、首都はプライア。かつてはポルトガル領で、75年に独立した。国名はポルトガル語で「緑の岬」を意味する。国の大きさは滋賀県ほど。人口は50万人強。世界的歌手で04年グラミー賞獲得のセザリア・エボラを生んだ国としても知られる。


