陸上の高校総体男子100メートル王者の塚本ジャスティン惇平(18)が6日、東京・日本武道館であった東洋大の入学式に出席した。

バスケットボール男子日本代表のホープで米ゴンザガ大で活躍する八村塁(21)似と周囲から言われるという。東京・城西高時代は短かった天然パーマの髪が伸びた影響もあり、たしかに笑った時の口元などはそっくり。「最近は『バスケやっているの?』と聞かれます。絶対、陸上とは言われないんですよ」と白い歯を見せた。面識はないそうだが「会ってみたいですね」と言い、八村のようにビッグな存在となれるように「あとを追っていきたい」と力を込めた。

宮城・明成高を経て海を渡った八村や、高校の先輩である世界選手権男子200メートルで史上最年少で決勝に進んだサニブラウン・ハキーム(20=米フロリダ大)のように、自身も米国の大学に進む選択肢も考えていた。ただ語学面の不安もあって、まずは国内での進学を選んだ。その中で高いレベルで練習できること、楽しい雰囲気などの理由から東洋大への入学を決意した。ただ「社会人になってからでも海外に拠点を置くのは遅くない」と言い「大学4年間、日本でできることをしっかりやればいい。今シーズンはケガをしない体作りを徹底してやれれば」。大学デビュー戦は静岡国際(5月3日)の200メートルとなる予定だ。

塚本は日本陸連が国際舞台で活躍を期待する若手「ダイヤモンドアスリート」に認定されており、自己記録は100メートルが10秒43、200メートルが20秒93。後半もスピードが落ちない持続力が魅力で、200メートルに軸足を置く構え。序盤の加速が課題だが、伸びしろは十分だ。目標は24年パリオリンピック(五輪)、28年ロサンゼルス五輪となる。「できることを1つずつやって、結果を残していきたい」と話した。【上田悠太】