女子総合は吉田千紘(新潟医療福祉大3年)が1時間21分39秒で県勢トップの5位でフィニッシュした。1位の安藤友香(ワコール)からは大差の11分29秒遅れだったが粘りの走りで県勢最高の成績だった。男子総合でも宮沢真太(セキノ興産=十日町出)が1時間4分48秒で5位に入った。

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ゴール直後の吉田は苦しそうな顔を一切、見せなかった。「みんなからいつも『余裕そう』と言われている」とサラリ。ところが実際は違う。顔には大粒の汗を浮かべ、全身汗だくだった。10キロポイントの7位から、15キロ地点は6位に浮上。粘りの走りでゴールには5位で戻ってきた。「設定したペース(1キロ3分50秒)をだいたいクリアした。ただ最後は上げられなかったので悔しい」と精いっぱいの走りだった。

昨年も悔しい思いを味わった。9月のインカレには10000メートルにエントリーしたが貧血で欠場。浜松湖東高(静岡)時代から悩まされてきた持病だった。しかしインカレ断念後は食事に気を配り、病院では定期検査。地道な努力が実り症状は消えた。コロナ禍の中で開かれたレースはデンカS周辺の周回コース。「(同じ所を走って)飽きちゃうかと思ったけれど周りの応援で頑張れた」。

全日本大学女子駅伝のメンバーに3年連続で選ばれている。4月に4年生になる吉田はもちろん4年連続出場を狙っている。過去3度とも繰り上げスタートの憂き目を見ているだけに「タスキをしっかりつないで走りたい」と最終学年の目標を明かした。【涌井幹雄】

▽女子総合 (1)安藤友香(ワコール)1時間10分10秒(2)平野文珠(今治造船)1時間16分45秒(3)岡田奈々依(ニトリ)1時間17分53秒(5)吉田千紘(新潟医療福祉大)1時間21分39秒(7)保科琴音(新潟医療福祉大)1時間24分25秒

▽男子総合 (1)押川裕貴(NTN)1時間4分16秒(2)湯沢舜(SGホールディングスグループ)1時間4分26秒(3)緒方貴典(創価大)1時間4分43秒(5)宮沢真太(セキノ興産=十日町出)1時間4分48秒