陸上男子10種競技で3大会連続五輪を目指す右代啓祐(34=国士舘ク)は日本選手権(6月12、13日・長野)を欠場し、同じ日程で開催されるスペインでの大会に出場する意向を示した。

1日、オンラインで会見。世界ランキングで東京五輪出場には24位以内に入ることが必要となり、順位による獲得ポイントが高い海外の大会を選んだ。現在は28位の右代は「8000点以上の記録を出し優勝したい。1種目でも多く自己記録を更新し、日本記録への挑戦も楽しみたい」と話した。

出場する大会は「GL」という格付けで、優勝すれば110ポイントが加算される。4位でも65ポイントで、「B」の格付けである日本選手権優勝の60ポイントよりも多くなっている。5日に出国する予定だ。

昨年の日本選手権は2位で、「何かを変えないといけない」と決意した。視野を広げ、他競技にも取り組んだ。ボルダリングは大場美和に、野球ボールを投げる動作は元プロ野球選手の江草仁貴氏に、体操は水鳥寿思氏に、教えてもらった。また低酸素トレーニングも導入し、新しいチャレンジを続けた。リオ五輪では選手団の旗手を務めた和製ヘラクレスは「陸上の知識、考え方に偏らないで、軟らかく、いろんなものを見たかった。つながる部分は絶対ある」。特に「スプリント種目」には手応えをつかんでいる。「自信を持った状態で挑める」と力を込めた。