第52回防府読売マラソンが19日に行われた。パリ五輪への第一歩となる大会、23年秋のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)出場権が懸かる今大会で、神野大地(28=セルソース)が日本人トップとなる2:09:34の2位でゴールした。ケニア出身のドミニク・ニャイロ(24=NTT西日本)と最後にトラック勝負となり、ほぼ同着も優勝は逃した。それでも、「日本人1位で2時間10分以内」との条件をクリアし、MGC出場権を獲得。手に汗握る展開に、ネット上は「胸熱すぎる~!!」「興奮したわ」とねぎらいの声が沸き立っていた。
過去3度優勝し、5日の福岡国際マラソンにケガ明けで出場した川内優輝(34=あいおいニッセイ同和損保)は、2:10:11で3位だった。
“山の神”神野大地、同時ゴールも悔しい2位 MGC切符はゲット
国内招待選手
選手名 | 年齢 | 所属 | 自己ベスト(大会) | |
1 | 川内優輝 | 34 | あいおいニッセイ同和損保 | 2:07:27(21年びわ湖毎日) |
2 | 福田穣 | 30 | NNランニングチーム | 2:09:52(18年ゴールドコースト) |
3 | 神野大地 | 28 | セルソース | 2:10:18(18年東京) |
4 | 鈴木忠 | 33 | スズキ | 2:10:46(20年防府読売) |
5 | 平田幸四郎 | 23 | SGホールディングス | 2:10:50(21年びわ湖毎日) |
6 | 吉村大輝 | 29 | 旭化成 | 2:11:13(19年防府読売) |
7 | 熊橋弘将 | 27 | 山陽特殊製鋼 | 2:12:10(20年東京) |
◆レース経過
◆5キロ過ぎ
川内優輝、神野大地ら約20人程度の先頭集団で通過。現地は気温9度、西の風。
◆10キロ付近
川内優輝、神野大地は先頭集団をキープ。淡々としたペースを刻む。福田穣、鈴木忠、平田幸四郎も先頭集団を走る。
◆15キロ付近
先頭集団は約20人、川内、神野ら。
◆20キロ
有力選手ら20人がトップを維持。現地は強めの風が吹く。川内はここまで1:01:23、神野は1:01:24。
◆中間地点
先頭集団は19人。タイムは1:04:46
◆25キロ
川内優輝、神野大地、平田幸四郎、福田穣、鈴木忠は依然先頭をキープ。大石巧(スズキアスリートクラブ)も力走で上位を守る。
◆30キロ
7人が先頭で通過。ここからペースメーカーが外れる。
◆30キロ過ぎ
神野大地とドミニク・ニャイロの2人が先頭へ躍り出る。
◆35キロ過ぎ
神野大地とドミニク・ニャイロの一騎打ちか。1:47:24で通過。川内優輝は先頭に差をつけられ1:47:41。
◆40キロ過ぎ
トップ2人は両者譲らず、1:47:24で通過。
◆ゴール
最後はトラック勝負。神野大地がラストスパートかけて猛追し、ゴール目前までデットヒート。2:09:34と、ほぼ同着タイムでゴールするもドミニク・ニャイロが1位。神野は日本人トップの2位でMGC出場権を獲得。川内優輝は2:10:11で3位。