5区で2年連続区間賞を獲得した細谷翔馬(4年)が、帝京大を過去最高順位の往路2位に押し上げた。

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4位でタスキを受けると、3位に後退した東京国際大を抜き、11キロすぎには中継所で64秒差あった2位の国学院大も抜いた。前年の自身のタイムを1分19秒も更新する1時間10分33秒でゴール。優勝した青学大に2分37秒差で続いた。それでも「復路のために1秒でも縮めてゴールすることを考えました。2位はうれしいけど、往路優勝を目標にしていたので少し悔しい」と喜びは控えめだった。

1、2年時はメンバーに入らなかったが、地道な努力で3年目に開花した。中野孝行監督は「帝京大のキャッチフレーズ『世界一あきらめの悪い男』だなと思った」という。卒業後は地元山形県に戻り、市役所に就職して公務員になる。「次は地元で市民ランナーとして走っていこうと思っています」と細谷。「なかなか続けて区間賞を取る選手がいない中、彼はよく4年間辛抱した。最高の公務員になれる」と、中野監督は最高の賛辞でねぎらった。【首藤正徳】