スーパールーキー平林清澄(1年)が、国学院大の4年連続シード権確保に大きく貢献した。9区で区間2位の快走で5人抜き。8区を終えて10位の状況から、5位まで浮上させた。「ホッとしている。独特の箱根の雰囲気を感じられた。楽しかった23キロだった」と納得の表情を浮かべた。

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緊張と無縁だった1時間8分7秒は、歴代区間4位の好記録。1年生としては04年80回大会で長門俊介(順大)がマークした1時間10分49秒を2分以上も更新した。「区間賞は自分が精いっぱいを出せれば取れると思っていた」。結果的に、区間新記録を出した青学大の中村には52秒届かなかったが「自分の中ではいい経験になった」と前向きに捉えた。

箱根にあこがれるきっかけは、東洋大で「山の神」として活躍した柏原竜二氏(32)だった。「何でこの人、こんなに頑張って走っているんだろう」と懸命な走りに心を動かされたという。「大学では箱根駅伝が最高峰の戦いなので、目指すようになった」。将来的には「山も全然あり」と、柏原氏と同じ5区挑戦も視野。目標に掲げる「学生トップ」に向けて、19歳が鮮烈なデビューを飾った。【佐藤礼征】