男女の世界記録保持者など超豪華メンバーが参戦した今大会。男子は、世界記録保持者のエリウド・キプチョゲ(37=ケニア)が、圧倒的なスピードを見せつけ2時間2分40秒(速報値)で初優勝を果たした。前半から東京の平坦な「高速コース」を世界記録ペースで飛ばし、初の東京参戦で日本国内大会初となる2時間2分台を記録した。
また、日本記録保持者・鈴木健吾(26=富士通)は2時間5分28秒で日本人のトップ4位でゴール。タイムは歴代日本2位。7月に米オレゴンで開催される世界選手権出場の設定タイム2時間7分53秒を大きくクリアし、男子3枠の代表入りを確実にした。夫婦で出場した妻の一山麻緒(ワコール)も女子の部で日本人トップとなり、計4時間26分30秒で同一レース夫婦合計タイムのギネス記録を更新した。
◆東京マラソン男子順位(タイムは速報値)
(1)キプチョゲ 2時間2分40秒
(2)キプルト 2時間3分13秒
(3)トラ 2時間4分14秒
(4)鈴木健吾 2時間5分28秒
(5)キタタ 2時間6分12秒
(6)コリル 2時間6分37秒
(7)其田健也 2時間7分23秒
(8)湯澤舜 2時間7分31秒
(9)聞谷賢人 2時間7分55秒
(10)ギザエ 2時間7分55秒
◆ゴール地点 37歳キプチョゲ、2時間2分40秒の盤石の走りでフィニッシュ。初参戦東京で大会新記録となるタイムで優勝を飾った。鈴木健吾が日本勢最高の4位。日本歴代2位の2時間5分28秒でゴールした。
◆40キロ キプチョゲが独走状態。1時間56分03秒で通過。石畳が広がる丸の内仲通りへ。
◆36キロ付近 キプチョゲが給水のタイミングで前に出る、キプルトとの差をつけていく。
◆35キロ 新橋エリア。キプチョゲとキプルト両者が併走、1時間41分30秒で通過。鈴木健吾は1時間43分35秒。新設された「田町折り返し」へ。
◆30キロ キプチョゲがさらにペースを上げる、1時間26分51秒で通過。優勝争いはキプチョゲの後ろにぴたりと付くアモス・キプルトと2人に絞られたか。鈴木健吾は全体5位の1時間28分42秒。
◆26キロ付近 キプチョゲがついにペースメーカーの前に出る。世界記録より3秒遅いタイム。
◆25キロ キプチョゲ、1時間12分26秒で通過。鈴木健吾は1時間14分、日本人トップを維持。
◆24キロ付近 門前仲町エリア、ゲレメウが止まり、レースを棄権。
◆中間点 キプチョゲは1時間1分6秒で通過、世界記録より3秒早いタイム。鈴木健吾が日本人トップの1時間2分39秒で通過、日本記録を上回るペース。
◆20キロ 浅草を超えて蔵前エリアへ。キプチョゲは依然として世界記録を上回る57分53秒で通過。世界歴代4位のタイムを持つモシネト・ゲレメウら4選手も引き離されることなく一団となりついて行く。
◆15キロ 日本橋・室町エリア。キプチョゲは43分16秒で通過、世界記録より23秒早いタイム。給水を取る場面も。20キロ地点となる蔵前橋方面へ進む。土方英和は44分31秒、鈴木健吾は44分34秒。
◆10キロすぎ マラソン日本歴代5位の記録を持つ土方英和が2位集団の先頭へ、29分42秒で通過。
◆9キロ付近 秋葉原のメインストリートへ。キプチョゲは、世界記録を上回る28分37秒で通過。今回から新設された上野広小路を折り返し、日本橋へ。折り返し地点で、キプチョゲら先頭集団がコースをまちがえるハプニング発生。右折する場所で、正面左に異なった給水場があったため勘違い。右折するところを左折しそうになり、集団が崩れるもすかさず修正した。鈴木健吾は29分43秒で通過。
◆5キロ 下り坂の続くコースをエリウド・キプチョゲが14分17秒、鈴木健吾は14分49秒で通過。
◆3キロ付近 キプチョゲら世界上位クラスのメダリスト集団が先頭。30秒差をつけたその後方に日本記録保持者・鈴木健吾ら2位集団が付く。
◆スタート地点 午前9時10分、ランナー達が一斉に都庁前をスタート。天候は晴れ、気温7.8度、湿度22%、西北西の風2メートル
男子招待選手
選手名 | 年齢 | 所属 | 自己ベスト(大会) | |
1 | エリウド・キプチョゲ | 37 | ケニア | 2:01:39(18年ベルリン) |
2 | ビルハヌ・レゲセ | 27 | エチオピア | 2:02:48(19年ベルリン) |
3 | モシネト・ゲレメウ | 30 | エチオピア | 2:02:55(19年ロンドン) |
4 | アモス・キプルト | 29 | ケニア | 2:03:30(20年バレンシア) |
5 | タミラト・トラ | 30 | エチオピア | 2:03:39(21年バレンシア) |
6 | ジョナサン・コリル | 35 | ケニア | 2:04:32(21年アムステルダム) |
7 | シュラ・キタタ | 25 | エチオピア | 2:04:49(18年ロンドン) |
8 | ラバン・コリル | 36 | ケニア | 2:05:54(16年アムステルダム) |
11 | 鈴木健吾 | 26 | 富士通 | 2:04:56(21年びわ湖) |
12 | 土方英和 | 24 | Honda | 2:06:26(21年びわ湖) |
13 | 細谷恭平 | 26 | 黒崎播磨 | 2:06:35(21年びわ湖) |
14 | 高久 龍 | 29 | ヤクルト | 2:06:45(20年東京) |
15 | 井上大仁 | 29 | 三菱重工 | 2:06:47(21年びわ湖) |
16 | 小椋裕介 | 28 | ヤクルト | 2:06:51(21年びわ湖) |
17 | 上門大祐 | 28 | 大塚製薬 | 2:06:54(20年東京) |
18 | 定方俊樹 | 30 | 三菱重工 | 2:07:05(20年東京) |
19 | 吉田祐也 | 24 | GMOインターネットグループ | 2:07:05(20年福岡) |
※ビルハヌ・レゲセ、細谷恭平、小椋裕介は欠場
女子招待選手
選手名 | 年齢 | 所属 | 自己ベスト(大会) | |
51 | ブリジット・コスゲイ | 28 | ケニア | 2:14:04(19年シカゴ) |
52 | アンジェラ・タヌイ | 29 | ケニア | 2:17:57(21年アムステルダム) |
53 | アシェテ・ベケレ | 33 | エチオピア | 2:18:18(21年ロンドン) |
54 | ヒウォト・ゲブレキダン | 26 | エチオピア | 2:19:35(21年ミラノ) |
55 | ゴティトム・ゲブレシラシエ | 27 | エチオピア | 2:20:09(21年ベルリン) |
56 | サラ・ホール | 38 | 米国 | 2:20:32(20年チャンドラー) |
57 | ヘレン・ベケレ | 27 | エチオピア | 2:21:01(19年東京) |
61 | 一山麻緒 | 24 | ワコール | 2:20:29(20年名古屋ウィメンズ) |
62 | 新谷仁美 | 34 | 積水化学 | ※1:06:38(20年ヒューストンハーフ) |
※はハーフ
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