1区(21・3キロ、大手町~鶴見)は、スタート直後からオープン参加の関東学生連合の新田颯(育英大4年)が飛び出す、意外な展開になった。

3キロ地点で2位集団に約190メートルの大差をつける独走状態となり、5キロ地点で55秒差、距離にして約350メートル差まで引き離した。10キロ地点ではその差が1分20秒、450メートル近くまで広がった。

育英大は予選会23位だったが、新田の1万メートルのベストタイムで1区出走選手の中で上位から4番目。しかし、関東学生連合はオープン参加のため、残る20校の選手たちは追い掛けることはなく、前半はお互いをけん制しながら、だんご状態のままスローペースの展開が続いた。

2位集団に動きがでたのはペースアップした14キロすぎ。2年連続20位の専大の千代島宗汰(2年)が最初に脱落。16キロすぎには55年ぶり出場の立教大の林虎大朗(2年)が後退。

17キロすぎにさらにペースアップ。中央大の溜池一太(1年)、駒大の円健介(4年)が集団の先頭に立って引っ張ると、東洋大の児玉悠輔(4年)らが脱落。トップを走る新田との差も200メートル近くまで迫ってきた。

18・8キロすぎに2位集団から明大の富田峻平(4年)、駒大の円が飛び出す。その後、明大の富田が円を引き離し、残り1キロを切った20・3キロすぎについに、トップを走る新田を抜き去り、明大の富田がトップでタスキをつなぎ、1時間分2分45秒で区間賞を獲得した。2位は8秒差で駒大の円が続いた。

その後はトップと14秒差で関東学生連合、3位は同15秒差で法大、さらに同17秒差で中大、同18秒差で創価大、順大、同19秒差で連覇を狙う青学大と続いた。

区間賞を獲得した明大の富田は「学生競技を悔いなく終われて、すがすがしい気分です。(新田が)飛び出したときはついて行こうか迷ったけど、やるべきことはシード圏を獲得するためにいい位置でタスキを渡すこと。耐えるときだと思った。ラストは4年生として、明治のエースになろうと思って走りました」とコメントした。

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