15年世界選手権北京大会代表の前田彩里(さいり、31=ダイハツ)が、出産後初のマラソンで24年パリ・オリンピック(五輪)の挑戦権を獲得した。

2時間25分24秒の6位に入り、五輪代表選考会「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」(10月15日、東京)の出場権を獲得。ママさん選手がマラソンで五輪に出場すれば日本初となる。ヘブン・デッセ(エチオピア)が2時間21分13秒で優勝した。

新型コロナウイルスの影響で過去2年は不在だった海外の招待選手が栄冠を手にした。デッセは「大変うれしく思う」と穏やかな表情で喜びを語った。

ペースメーカーが外れた30キロで一気にペースを上げて3人の集団から安藤を振り落とし、32キロ過ぎからは独走した。2時間20分19秒の自己ベストを持つ24歳。「2時間19分台を狙っていた。風がなければ、もっといいタイムだった」と力強かった。