男子100メートル日本記録保持者の山縣亮太(30=セイコー)が、200メートル予選に出場して21秒55(追い風・0・9メートル)の6着だった。決勝には進めなかった。

同種目に出場するのは、17年8月以来約6年ぶり。「長くてしんどかった」。腰をかがめ、膝に手をついた状態で苦しそうに顔をゆがめた。

山縣は、21年東京オリンピック(五輪)で男子100メートル、400メートルリレーに出場。同年9月の全日本実業団対抗選手権後の10月に右膝を手術した。その後は実戦を離れ、今年4月29日の織田記念100メートルで復帰。復帰後2レース目のこの日は「丁寧に走る200メートル」を選んだ。

まだ距離に慣れず「ラスト50メートルで足が動かなくなる。200メートルやってる選手を尊敬します」と苦笑い。満足できるタイムではなかったが「織田記念を走ったときと、今回の疲労感は違った。こっちの方が良かった」と振り返り「とにかくこれまでの自分を全部捨てて、新しく力をつけていく」と話していた。

今の目標は、24年パリ五輪。4回目の大舞台に向けて、1歩ずつ進んでいく。