駒澤大(駒大)の唐澤拓海(4年)が2部1万メートルで日本人トップとなった。復活を印象づける走りを見せ、28分26秒83で4位。「最後は最低でも日本人トップを取ろうと思っていた」とクールに振り返った。

午後から天気が悪化し、降雨の影響で冷え込む中、レースがスタート。集団走が続く展開でも、上位を譲らなかった。他大学の留学生3人には先着を許したものの、日本人唯一の28分26秒台に乗せた。ただ、当の本人は渋い表情で「いやぁ、悔しいです。4番っていうのは何も面白くないので。最低でも3番を」と悔しさをにじませた。

2年時に出場した22年箱根駅伝で1区2位となって以降、左膝の故障などでレースから遠ざかっていた。ようやく、今年4月8日に1年3カ月ぶりに実戦復帰。同24日の競技会では、1万メートルで自己ベストとなる27分57秒52を記録した。その後もコンスタントに好タイムを残している。

今季にかける思いは強い。

「ラストイヤーでもあって、駒澤に陸上をやりにきたので。『ラストくらい…』という思いではダメなんですけど、最後はちゃんとやろうと意識を向けました」

チームには、2年連続の大学駅伝「3冠」という大目標もある。昨季は走りで貢献できなかった最上級生が、復活に燃えている。