今夏のFISUワールドユニバーシティゲームズ(中国)代表の法政大・地主直央(4年)が、46秒37で優勝を収めた。ハードル種目が専門の慶大・豊田兼(3年)は調整の一環で出場し、46秒57で2位となった。

地主は前半で好位置につけ、狙い通りに後半勝負へ。強い向かい風が吹く中、最後の直線で豊田を差し切った。「自分の得意な後半でしっかり差せたのはうれしいなと思います」と安堵(あんど)の笑みをたたえた。

今季は4月21日の学生個人選手権準決勝で自己ベストとなる45秒98をマークするなど、幸先のよいスタートを切った。ただ、連戦の影響で「朝起きて、歩くのがしんどいくらいひどかったりする」と苦笑して明かすほど、体には疲労が蓄積している。その中でも優勝を収め「去年より圧倒的な力がついてきている」と手応えを口にする。

今月21日には、セイコーゴールデングランプリ(GGP)陸上2023横浜(日産スタジアム)へ、6月上旬には日本選手権(大阪)へ出場する。「大きな大会で苅部(俊二)先生の自己ベスト(45秒57)までいけたらなと思っています。それくらい出すと、日本のトップ層に確実に入るので、それを目標に2つの大会へ臨みたい」と誓った。

2位となった身長195センチの大型ハードラー・豊田は「ちょっと戦略ミス」と苦い表情も「昔よりも食らいつけた」とうなずいた。

セイコーGGPでは、男子400メートル障害に出陣する。「今回はその練習。前半でツッコむ癖があるので、その改善ができた」。その名をとどろかせるべく、400メートル走の経験を生かしていく。