北信越高校総体は15日に開幕する陸上(18日まで=富山県総合運動公園陸上競技場)を皮切りに北信越5県で各競技が始まる。

陸上男子400メートルリレーで新潟明訓は3年連続インターハイ入賞に向けて最終関門に挑む。陸上競技は北信越大会上位6位までがインターハイの出場権を得る。6位に入った昨年のインターハイ走者が3人残るチームは、全国切符をぶっちぎりで取りにいく。

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新潟明訓のリレーメンバーの視線は上だけに向けられていた。今季の目標は39秒台突入。北信越では東京学館新潟が持つ北信越高校記録40秒20の更新を狙う。1年生時から主力の1人として走ってきた主将の岩舩遙信(3年)は「インターハイで2年連続入賞(21年8位、22年6位)している。今年は優勝したい」と先の“夏本番”をにらむ。北信越を好タイムで通過し、インターハイへつなげるつもりだ。

新潟明訓には昨年のインターハイ6位メンバーが3人残る。アンカーを務める岩舩と3走渡辺蓮音(3年)、2走渡辺慧(同)だ。そこに池田晴飛(同)が加わるのがベスト布陣。昨年11月のエコパ・トラックゲーム(静岡)では高校2年生年代の日本歴代3位に該当する40秒31をマークした。悪条件の雨中で作った先月の県高校総体決勝の40秒48(1位=大会新記録)も確かな自信。洛南(京都)が今季、39秒台のタイムを出したが金子峰人監督(51)は新潟明訓の39秒台への挑戦をこう表現した。「ちゃんとした作品が発表できれば40秒を切れる」。

主力の渡辺蓮が左太もも裏の肉離れで北信越はサポートに回る。しかし控えメンバーも高レベルだ。岩舩が3位に入った県高校総体100メートルでは山田悠月(2年)が7位。渡辺慧が4位だった同200メートルでも星山海燕(2年)が6位と選手層は厚い。北信越では15、16日の2日間で予選、準決勝、決勝が行われ、オーダー変更しながら乗り切る。試されるのはチーム力。岩舩は「絆です」とリレーメンバーの結束の強さを口にした。【涌井幹雄】