陸上の女子100メートル障害で、21年東京オリンピック(五輪)代表の寺田明日香(33=ジャパンクリエイト)が10日、アジア選手権(12~16日、タイ・バンコク)初優勝を目標に掲げた。

同大会に向けての出国前に羽田空港で取材に対応。09年以来、14年ぶりのアジアの舞台へ「1回出てて、そこからうん十年たって出場できるとは思っていなかったんですけど。前回は2番だったので、今回は優勝を目指して頑張っていきたい」と意気込んだ。

寺田は6月の日本選手権で12秒95をマークし、2年ぶり5度目の優勝。8月の世界選手権(ブダペスト)の代表入りも有力視されている。高温多湿の東南アジアでは初レースとなるが「自分がどう対処できるのかを楽しめればいいし、ブダペストへ行くつもりでいるので、それに向けたお試しというか、チェックができれば」と前向きにとらえた。

今大会では、世界選手権の参加標準記録(12秒78)切りと、今月1日から有効期間が始まった24年パリ五輪の参加標準(12秒77)の突破を目指す。12秒78を切れば、その時点で世界選手権の代表内定が確実となる。「標準記録を狙いながら、12秒77以上で走れる調整をしていきたい」。パリまでは約1年となったが「まだ迫ってないです。迫らなきゃいけないと思うんですけど、12秒77はそんなに難しくないと思っていて。うまく合えばポンと出ると思うし、それ以上も出ると思う」と自信をみなぎらせた。

夫と長女果緒さんは前日9日に現地入り。力強い応援団が見守るレースへ「久しぶりの海外での試合にもなるので、そこも楽しんでもらえればいいかな」と笑顔で誓った。