全力を注ぎ込む走りは、3度目の世界選手権でも変わらない。

今月19日開幕のブダペスト大会で女子1500メートル、5000メートルの2種目に出場する田中希実(23=ニューバランス)が8日、オンライン取材に出席。3大会連続の世界舞台へ「今までで一番の世界陸上にしたい」と誓いを立てた。

昨夏のオレゴン大会では800メートルも合わせた3種目に出走。ただ、決勝進出は5000メートルのみにとどまり、入賞争いに絡むことができなかった。「パフォーマンスになってしまっていた」と厳しい言葉を口にすることもあった。

今年は4月にプロ転向を発表し、1500メートルと5000メートルに絞ってきた。立ち止まることなく、走り続けた1年。「逃げなかったのは見てくれた方がいたから」とファンや仲間への感謝が胸を覆う。

この夏もブレることはない。

「どんな状態であっても自分の全力を尽くすというスタンスだけは去年とは変えずにやっていく」

目標は両種目で決勝に進出し、入賞以上の結果を示すこと。「決勝に残った上でちゃんと勝負する」。世界との壁を打ち破っていく。