廣中璃梨佳(22=日本郵政グループ)が15分11秒16のシーズンベストを記録したが、1組12位となり、約6秒差で決勝進出を逃した。

19日(日本時間20日)の1万メートルは7位入賞したが、中3日で迎えた5000メートルでは終盤に離された。この間には筋肉痛も発症。「どうしよう」と焦りがある中、2種目目も走破した。

ハキハキとした口調ながらも「ラストで食らいつきながら、2種目をやる難しさを肌で感じた。決勝に進めず、本当に悔しいです」と振り返った。

瞳にうっすら涙をためながらも、時折笑みを交え「楽しむ走りという感じではないですが、この世界陸上の2種目を楽しもうと意気込んでやっていた」とうなずいた。

21年東京五輪(オリンピック)では1万メートルで7位。ただ、今年は2月に左アキレス腱(けん)を痛め、4月まで走ることがままならなかった。6月の日本選手権は5000メートルで21位。そこから徐々に走る喜びを取り戻していった。

来夏のパリ五輪。勝負の臨場感を想像する声に、熱がこもった。

「パリでは決勝で戦いたい。自分が応援する立場ではなく、自分の肌でそのきつさを感じたい」

誓いを胸に刻み、来るべきステージへまい進する。