世界ランキング1位の北口榛花(25=JAL)が最終投てきでの大逆転で、日本女子フィールド種目初の金メダルをつかんだ。

北口は世界一をつかんで、スタンドにいたダビド・セケラク・コーチ(チェコ)に喜びを報告した。

北口はいつ、何がきっかけでチェコとのつながりができたのか?

北口は、日大1年だった16年は右肘のけがもあってリオデジャネイロ五輪の出場を逃した。

東京五輪に向けて成長を目指す中で、師事していた09年世界選手権銅メダルの村上幸史氏が、日大を退職した。指導者不在の状況となった。

仰天の行動力で、苦境を切り開いた。

18年11月、フィンランドであった世界の指導者や選手が集まり、意見交換する場に参加した。そこでやり投げ大国チェコでジュニア世代を指導していたセケラク・コーチと出会った。

北口が「コーチがいない」と悩みを明かすと「それじゃあ東京に出られないかもしれないよ」と心配された。

その場で「じゃあコーチしてくれませんか」と必死で頼み込んだ。

帰国後もメールで交渉を続けて、19年2月には約1カ月単身でチェコに合宿をすることになった。そして、師事することになった。

いまではチェコ語でインタビューの受け答えができるようになった北口。

メールでコーチ依頼を直接交渉するという、行動力。男女の世界記録を持つやり投げ大国チェコに飛び込み、金字塔を打ち立てた。

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