今月2~6日の全国総体女子800メートルを1年生にして制した久保凜(東大阪大敬愛)が、2分6秒71で出場4人中1位になった。

序盤からトップを維持し、レースをけん引。単独走で自己ベスト(2分6秒19)に迫る快走を見せた。

「最初自分のリズムで、呼吸も落ち着いて入ることができた。2周目にちょっと息が上がってしまったんですけど、落ち着いてスピードを上げたら2分6秒台は出ると思って走りました」。

全国総体では、同種目2分6秒41を記録し、1年生にして優勝。サッカー日本代表MF久保建英(レアル・ソシエダード)のいとことしても注目された。

今回が初の国際大会。

「来る前は少し緊張してたけど、すごく楽しかった。またこうやって選出して頂けるように頑張りたい」。海外の選手とのレースを経験し、日本代表への思いをさらに強くした。

国際大会ならではの交流も楽しんだ。レース後に対戦した韓国人選手からバッジを受け取り、久保はタオルと大阪名物の「モケケ」キーホルダーをプレゼント。笑顔で互いをたたえ合った。

大阪・東大阪大敬愛に通う高校1年生。およそ10校もの高校から推薦を得た中から進学を決めた。

「練習に参加したときに、先輩たちの礼儀正しさとかを見て、みんな先輩も速いし、いいなと思いました」。

現在は朝4時半起きで朝練に向かい、夕方練を終えて帰宅するのは遅ければ午後8時半になる。学業との両立も求められ、ハードな生活を送るが「全然きつくないですよ」と笑顔を見せた。

同大会は、東アジア諸国との青少年スポーツ交流を促進し、相互理解を深めたり、各国のジュニア層の競技力向上を図ることを目的に開催されている。新型コロナウイルス感染拡大によって中止が続き、4年ぶりに開かれた。