8月の世界選手権女子5000メートル8位入賞の田中希実(24=ニューバランス)が世界最高峰シリーズのダイヤモンドリーグ(DL)に臨み、日本新となる14分29秒18を記録し、3位に入った。

5000メートルではDL初参戦となった中、自身初の表彰台入りを果たした。世界選手権の同種目予選(8月23日)で14分37秒98の日本新(当時)を樹立したが、わずか16日で8秒80も更新。これはアジア歴代2位の好記録で、97年に姜波(中国)がマークした14分28秒09まで約1秒へと迫った。

序盤は中位につけると、中盤から徐々に順位を上げた。4000メートル以降で3位まで押し上げると、ぐんぐん後続を突き放した。日本新を大幅に更新するペースで残り1周へ入り、さらにペースアップ。一時は2位のレンゲルク(ケニア)の真後ろまで迫った。

その後は2番手に後退したエイサー(エチオピア)の後ろにピタリとつけ、そのままフィニッシュラインへ。2位と0・24秒差の3位でゴールした。

田中は9月4日に誕生日を迎え、この日が24歳初レース。世界選手権後に「世界のトップに仲間入りできた」と話していた通り、アフリカ勢にひけを取らない力走をみせた。

同大会では、女子やり投げで世界選手権金メダルの北口榛花(25=JAL)も日本新となる67メートル38で優勝。同日に2人が日本新をマークし、表彰台入りを果たした。