グランプリ女子円盤投げ決勝で郡菜々佳(26=新潟アルビレックスRC)が55メートル20で2位に入った。笑顔だった。「全力でやるという課題がクリアできたのでひとまずよかった」。その言葉通りに迷わず力強く投げた最終の6投目、この日の自己最長で日本人トップの55メートル20をマーク。7月の実業団・学生対抗陸上で2位だった55メートル95に次ぐ自身今季2番目の好記録だ。

1週間前の全日本実業団(9月24日)では48メートル44と低調な記録で3位。「動きばかりを気にしすぎた」とメンタル面を修正した。「引きずらずに切り替えた。頭の中をクリアにした」と練習メニューは変えずに「全力でやること」に集中。会場の新潟に入ったのは試合前日の9月30日と、ぎりぎりまで練習地の福岡で調整していた。

今季の国内での円盤投げはこれが最後。鹿児島国体は砲丸投げで出場する。昨年のこの大会以来だったデンカビッグスワンスタジアムでの試合は「55メートルを投げられて気持ち的に楽になった。こういう試合を続けていきたい」と内容も、結果も収穫があった。「今日は新潟のおいしいものを食べたい」と笑顔で締めくくった。【斎藤慎一郎】

 

○…世界選手権の男子走り高跳び代表、長谷川直人(26、新潟アルビレックスRC)は2メートル20で4位だった。2メートル15、2メートル20はともに3回目でようやくクリアするなど苦戦。自己ベストの2メートル26より2センチ低い2メートル24を失敗した。「自己ベストを目標にしていたので、高く跳べるように挑戦的なアプローチをした。それがうまくいかなかった」。今季はこれで終了も、世界選手権に初出場するなど飛躍を遂げた。「価値のあるシーズンだった。来季は初戦で自己ベストをクリアしたい」。

 

○…世界選手権女子やり投げの金メダリスト北口榛花(25=JAL)が前日9月30日に続いてファン対応をした。この日は先着50組限定で撮影会。家族連れや、中高生らに笑顔で応じた。30日はサプライズで仮設トラックのイベント参加者とハイタッチを行った。「みなさんに感謝を伝えたい。声をかけてくれたらできるだけサインをしようと思いました」。当初、出場予定だったが体調を考慮して欠場。その分、ファンサービスをした2日間だった。