女子は浜松市立が、3区間で区間賞を記録する快走で、2年ぶり2度目の頂点に立った。男子は浜松日体が2年ぶり9度目の制覇。両校は12月24日の全国高校駅伝(京都)に出場する。上位6校は26日の東海大会(袋井・エコパ)に出場。女子は記念大会となるため、各県の優勝校を除いた最上位校に、東海地区代表として全国大会への出場権が与えられる。【山口昌久】

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浜松市立のアンカー沢田結弥(3年)が、右腕を高く突き上げてゴールに飛び込んだ。迎えられたエースは仲間と抱擁。2年ぶりの都大路切符に喜びをかみしめた。「チーム全員つかんだ優勝。うれしい」と笑顔。2位と33秒差のトップでタスキを受けた沢田は、持ち前のスピードを武器に1分51秒差までリードを広げ、区間新の快走を見せた。「100点ではないが冷静に走れた。昨年の悔しい経験が生きたと思う」と振り返った。

前回大会は1区で出場。「自身がやらなければ」との重圧からペース配分を誤り、区間4位と失速した。そんな苦い経験から「駅伝はみんなでやるもの」と認識。この1年間、仲間や後輩とともに、チーム全体が成長できるよう、意識を変えて練習に取り組んできた。「今日は自信を持ってスタートラインに立って、結果も出せた」と、昨年のリベンジを見事に果たした。

沢田だけではない。4区でルーキー鳥居夕里佳(1年)が区間新。3区鈴木しえる(2年)が区間賞と躍動。指揮を執る杉井将彦監督(60)は「全員が役割を果たし、よく頑張ってくれた。特に前半の2人が重圧の中、粘り強い走りで流れをつくってくれた」と、1区・匂坂有希(2年)2区・大谷芽以(1年)をたたえた。

タイムより勝負に徹した戦いは1時間11分46秒の大会新。来月24日の都大路に向けて沢田は「初の入賞を目指し、しっかり準備していきたい」と力を込めた。