神村学園(鹿児島)が1分7秒28で、5年ぶり2度目の優勝を大逆転で飾った。

最終5区で1分20秒差の3位でたすきを受けたエースのカリバ・カロライン主将(3年)が猛追。験担ぎでレース前にはしょうが湯を飲んで体を温め、パワーも注入した。1位を独走していた仙台育英(宮城)橘山(3年)との差を、トラックに入った時点で約10秒差に。最後の直線で並ぶ間もなくかわしてゴールテープをきった。

カロラインは流ちょうな日本語で「トラック、私、少し強いです。とてもうれしいです」と笑顔を見せた。1分20秒差からの最終区間には「1分以内で渡してもらったら優勝いけます。1分20秒のたすきだったら…。最初の入りで先頭が見えました」と半信半疑での追走だったが、「後半は去年は最後の2キロ向かい風だったけれど、今年の天気は(風が弱く)良かった」と優勝を導いた。

有川哲蔵監督も「ここまでの差は想定していなかったが、カロラインの走りを見た時に『これは、いける』と確信しました。トラックで勝った時は夢のような瞬間でした」と選手らをたたえた。