国内最大規模のマラソン大会で、スーパー店員がスーパーな快走をみせた。スーパーマーケットに週4日勤務する市山翼(28=サンベルクス)が2時間6分0秒で駆け抜け、男子日本人最高位の10位でフィニッシュ。終盤に順位を上げ、自己ベストを1分41秒も更新した。9月に34年ぶりに東京で開催される世界選手権の代表選考会を兼ねて行われた大一番で存在感を示した。女子は安藤友香(30=しまむら)が2時間23分37秒で日本人トップの11位だった。

<選考事情>

男子は世界選手権の選考5レースが終了し、最大3枠の代表候補が決まった。最優先となっているポイント制による選考では、小山の1位が確定。参加標準記録は未突破だが、5月4日確定の世界ランクで出場資格を満たすことが決定的となった。昨夏のパリ・オリンピック(五輪)は23位、2月の大阪は35位と苦しい走りが続いているが、日本陸連の高岡寿成シニアディレクターは「勝負強い。再現性が高い」と期待を寄せた。

残り2枠は選考レースで参加標準記録を突破した11人から、日本陸連が総合的に判断する。昨年12月の福岡国際で日本歴代3位の好記録をマークした吉田は代表入りが濃厚。残る1枠は大阪で初マラソン日本最高記録を樹立した近藤を筆頭に、安定感のある細谷や気温20度超えの今大会で健闘した市山らが争う。26日以降に発表する見通しだといい「横並びにして選考会議で検討したい」と話した。

日本歴代10傑のうち、6つのタイムがパリ五輪以降に記録されたもの。「どのような気象条件でも2時間5、6分を出せるようになった。力がついている」。一方で日本記録は21年から更新されておらず「世界との差を感じる」と指摘した。世界選手権では、13年モスクワ大会を最後に5大会連続で入賞者ゼロ。「世界との勝負を見据えてレースをしてほしい」と願った。【藤塚大輔】

 

◆世界選手権女子マラソン代表への道 出場枠は最大3。23年4月~25年3月で3大会以上に出場し、そのうち2大会の記録と順位を基に日本陸連が算出したポイントで1位となった上で、23年11月5日~25年5月4日の期間内に参加標準記録(2時間23分30秒)を突破するか世界ランクで資格を得れば内定(暫定トップは安藤)。日本新記録を樹立し、9日の名古屋ウィメンズ終了時点で日本記録保持者の場合も代表入り。その他の代表は、選考3レースの標準突破者から総合的に判断される。現時点の突破者は小林香菜、鈴木優花。