五輪2大会連続入賞の三浦龍司(23=SUBARU)が、驚異的な日本新記録を樹立した。8分3秒43で自己最高タイの2位。自らの日本記録を6秒48も大幅更新し、23年世界選手権、24年パリ五輪の優勝タイムを上回った。9月13日開幕の世界選手権東京大会(国立競技場)まであと2カ月。世界大会で同種目日本人初となるメダル獲得へ向けて、大きく弾みをつけた。

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三浦が、最強王者を追い詰めた。序盤の1000メートルを15番手で入ると、次々と海外勢を抜き去り、残り300メートルで2位へ浮上。独走していた五輪2連覇中のエルバカリ(モロッコ)を猛追し、最終障害を越えた時点ではトップに立った。最後の直線で再逆転されたが、0秒25差と肉薄。世界選手権で日本人初のメダルをしっかり視野に入れるタイムに「どれだけ上に行けるかチャレンジできた。今までで最高の手応えとうれしさがある」と胸を張った。

記録ずくめの快走だった。23年の日本記録を自らで6秒以上も破格の更新。世界陸連が各種目の記録を点数化するスコアリングテーブルでも1242点=男子100メートルで9秒90に相当するほど。直近2年の世界大会の金メダルタイムも上回って「この記録には大きな意味がある」と誇った。

23年世界選手権で日本人最高の6位となり、五輪でも2大会連続入賞を収めた中、今季は「メダル獲得」と公言してきた。4月の今季初レースでは「ここで決める」と宣言して、目標通りに今秋の世界選手権参加標準記録(8分15秒00)を突破。有言実行で3大会連続切符をつかんだ。今大会も衝撃の日本記録で力を示して、日本人初の7分台も「いつかは確実に切っていきたい」と視界に捉え始めた。一般種目では女子やり投げでパリ五輪金の北口榛花に続き、一気にメダル候補へ浮上した23歳。2カ月後の自国舞台でも、新たな歴史を刻み込む。

◆男子3000メートル障害の世界大会メダルライン 23年世界選手権は優勝タイムが8分3秒53、表彰台ラインが8分11秒98。24年パリ五輪は優勝タイムが8分6秒05、表彰台ラインが8分6秒47。三浦は両大会の優勝タイムを上回っており、今秋の世界選手権で十分にメダル獲得を狙える。

◆三浦龍司(みうら・りゅうじ)2002年(平14)2月11日生まれ、島根・浜田市出身。浜田東中-京都・洛南高-順大。箱根駅伝4年連続出走。21年東京五輪7位、23年世界選手権6位、24年パリ五輪8位。自己ベストは1500メートルが3分36秒59、5000メートルが13分26秒78。168センチ。