3月31日日曜日、千葉科学大学をお借りして第2回目わくわくチャレンジデュアスロン&マラソンを開催した。

約50人の参加者と保護者のみなさん、そしてサポート、ボランティアの方々も約30人ほどご協力いただき、無事に開催できた。

特に千葉科学大学では救急救命や危機管理に特化した学科があるため、イベントを開催するにあたって一番大切である安全面が確保できるので安心して運営ができる。改めて大学関係者のみなさん、サポートしてくださったスタッフのみなさんに感謝だ。

イベントを開催する時にはどうしたら大人から子供まで楽しめるものが行えるかを毎日考えているが、今回は裏のテーマとして普段なかなか伝えられない『頑張ったね』と『ありがとう』を伝える会にした。

生まれた頃やはじめて何かをできるようになる時期は、ご飯が上手に食べられたり、トイレができるようになったら『すごいね!』と褒めたりすると思う。それがいつしか当たり前になり、小学生に入る頃には子供を褒める回数より、もしかすると注意する回数の方が増えるのではないかと思う。成長の過程で注意することは必要なことではあるが、子供を褒めることはつい忘れてしまうこともあるのではないだろうか。

私の考えとしては、幼少期から青年期初期の頃は『自発性を養うこと』が大切だと思う。スポーツにかかわらず、学問などもそうだ。どうしても親は子供に期待をする。期待をすることで、親自身の『こうなってほしい』という思いが膨らみすぎると、その期待に対して子供が達成できない場合、時にはがっかりすることもあるだろう。非常に難しいバランスではあるが、子供の自発性をうむためには少しの成長に喜びを感じたり、楽しさを覚えさせること、そして褒めることはとても大切だと思う。

今回のイベントでは、がんばったね、の気持ちを込めて完走メダルを親から子供へ贈呈してもらった。そして、花を用意し、子供からはありがとうの気持ちを込めて親へ花を渡してもらう時間を設けた。おうちの方からメダルをもらってうれしそうな子供たち、子供から花をもらってとても良い表情をしてくださるおうちの方々。企画してよかったなと心底思った。

高学年の男の子が少し照れて恥ずかしそうに花を渡している姿をみて、この子にとってもお母さんにとっても記憶に残る瞬間になっていたら良いなと感じた。

また、会場にはありがとうブースを設け、親子写真を撮り、用紙にメッセージを書けるようにして『ありがとう』を伝えようという試みをした。

このブースを活用して、さらに親子の絆を深めてほしいという想いで発案したが、思い通りすてきな空間となった。

スポーツには『達成感』『喜び』『感動』『成長』『笑顔』など、さまざまな肯定的な要素があると思う。イベントを通してこの要素にさらに価値を高める企画をし、参加してくださった方々の記憶に残り、笑顔あふれる場所づくりをこれからも提供していきたい。

(加藤友里恵=リオデジャネイロ五輪トライアスロン日本代表)